塗り薬にもいくつかの種類があり、症状や部位に応じて使い分けていく必要があります。乾燥した皮膚を保湿するもの、皮膚の炎症(湿疹、アトピー性皮膚炎、接触性皮膚炎など)を鎮めるもの、皮膚のかゆみを抑制するもの、皮膚に定着した菌の殺菌を目的とするものなどです。
詳しいことは診察時にお話ししますが、一番大事なことは決められた回数(お薬手帳などに記載があります)を確実に塗ることです。十分に皮膚の状態が良くなってから回数を減らすのはいいのですが、最初から1日1回しか塗らないのでは、薬の本来持っている効果が得られません。したがって、薬が合っていないから良くならないのか、薬は合っているのに効果が引き出せていないだけなのかが判断しにくいため、治療に時間がかかってしまうのです。決められた回数を守って使用していただ場合は、薬が適切であれば3日以内に症状の改善が見られると思います。
ただ、のみ薬と同様にぬり薬でも体質に合わないことがあります。頻度は少ないのですが、塗った部位に一致して皮膚が赤くなったり、急にかゆみがでてきた場合は使用を控えていただき、後日受診してください。
チューブ入りの軟膏を広い範囲に塗る場合は、下記を参考にしてみてください。少なすぎ(薄くのばしすぎ)ではやはり効果が出ませんし、多く塗れば(厚く塗れば)良く効くというものでもありません。
目安としては塗った直後にティッシュペーパーが皮膚に張り付くぐらいが適量といわれています。